活動レポート

日野川流域交流会や構成団体「川の駅」のイベントなどの活動を報告します。

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2007年5月18日掲載

砂防ミュージアムに向けたの新たな1ページ

発掘!「広野ニオダン砂防ハイク」開催
去る4月8日・日曜日に『広野ニオダン砂防ハイク』(福井県南越前町広野)を開催しました。当日の好天に恵まれ、さわやかな新緑の中、地元住民と県の方を含め20名が参加しました。
今回「広野砂防ニオダン堰堤を愛する会」(代表・松田清さん)の皆さんにご協力頂き、初めての広野地区での流域交流ということもあり、たいへん感動的なイベントになりました。出発前の挨拶の中で、元区長さんからは、「地元の者も山の管理に入ることはあるが、砂防堰堤については、まだその姿が分かっていないところもあるので、昔の記憶をたどりながら見ていきたい」と抱負を話されました。
次に参加者の皆さんは、森林を管理する地権者に案内されながら、谷沿いの山道をハイキングしました。山道は、雪解け後の落ち葉や倒木によって所々歩きにくいところもありましたが、道具を持った参加者が手際よく木々を切り分けるなどして歩道を確保しました。
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20分ほどすると目的地の大きな砂防堰堤に到着しました。
参加者全員で生い茂った堰堤の草木を取り除くと幅27m、水通しの深さは1m、水通しからの落差は5.9mの砂防堰堤が出現しました。
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堰堤付近で作業が終ると、参加者の皆さんで意見交換が行われました。話の中で、昔の人は谷間に沿って山の奥まで田んぼをつくっていたことや、砂防堰堤は土砂災害から田んぼを守っていたことなどを確認することができました。また、今後の堰堤の保存についてなどについても話し合い今後の活動につなげることにしました。
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2007年5月10日掲載

親子で参加、冬の川人の遊びとフォーラム開催

川と人とのいい関係 ~サクラマスの駅伝~
『水辺に集う川人のメッセージ』
冬のフォーラムを開催

平成19年2月10日・日曜日、リトリートたくら(福井県南越前町)において『水辺に集う川人のメッセージ』フォーラムを開催しました。今回のフォーラムは、昨年開催のスキルアップ講習の意見交換の際に提案された冬にできる川人の体験活動を実践するために降雪地域ならではの雪を使った遊びや冬の川の体験をテーマに地域住民とともに交流を行ったものです。
参加者は、町内外の子どもと大人合わせて50名が参加。プログラムの最初は、最近の豪雨・豪雪・暖冬など極端な異常気象を振り返り、昔と今の日野川流域の川の環境と流域住民のくらしについて話し合いをしました。話題提供をして頂いたのは、奥村充司先生(福井工業高等専門学校)、面谷啓一さん(田倉川と暮らしの会)、久保田裕之さん(みらい塾)、田中保士事務局長(日野川流域交流会)でした。それぞれ年齢層の違いから、冬の遊びなども違ったり、川での活動内容もさまざまであることが分かりました。また、温暖化による異常気象、水温上昇、昔より遡上する魚が少なくなったこと、雪が少ないので、福井らしい雪遊びができにくくなってきたことなど、環境の変化が川人の暮らしに大きな変化をもたらしていることを再確認しました。
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次に、体験プログラムを実施。Eボート体験を行いました。とはいっても、漕いで進んだわけではありません。雪を使った体験ということで計画当初は、竹スキーやEボート雪上滑走、スノーハイクなどを予定していましたが、昨年の豪雪とは比べものにならない少ない雪のため内容を変更しました。(昨年の同じ日には、180cm程ありました。)フォーラム開催自体も危ぶまれる中、地元のスタッフと準備スタッフの方々に支えられ、3週間程前に積もった雪を利用し、何とか竹スキー遊びだけは実現することができました。Eボートについては、悪天や水量等の安全確認の結果、屋内で見て・触って・乗って、使い方などを理解して頂きました。指導にあたった田中けんじさんは、組み立てが簡単で大人数で水辺の感動を味わうことができる等の特徴を解説し、今後日野川での活動で利用する時には、みんなで乗りましょうと次の機会に楽しみを残しておくことにしました。
P1110261 屋内のプログラム最後には、日野川上流のアカタン砂防堰堤群の模型の贈呈式が行われ、製作者の武生工業高校の生徒さんから田倉川と暮らしの会の皆さんに模型が受け渡されました。模型は、今回の会場となったリトリートたくらの周辺環境が分かり、また日野川の水源の山並みを網羅しており、今後も日野川上流域の様子を語る上で貴重な題材となることから参加者一同が興味深く観察させて頂きました。
次に屋外に移り、竹スキーを体験しました。作り方は、背丈程に切った竹の先端をお湯や炭火で熱し、カーブを付け、滑走時のターンなどの操作用にひもをつけました。また、スキーと足を固定する部分は、竹の筒状の形を残して足先をひっかけるようにしました。最後に出来上がった竹スキーと地元の方の手製のそりを雪山に運び、初めての竹スキーの感触を確かめました。子どもたちは、地元の方々から伝統を受継ぐように、竹スキーの作り方を教わりながら昔の冬の遊びを楽しみました。P1110205

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2007年5月1日掲載

川と人とのいい関係~サクラマスの駅伝シンポジウム~

コウノトリ実話から学ぶサクラマスの遡上
フォーラムを開催

日野川流域の川の駅がそろって、活動発表を行う年に一度のフォーラムは、今年はサクラマスの遡上とコウノトリの歴史をつなげながら交流を行いました。フォーラムの発表者は、里地里山保全再生で活躍中の長谷川巌代表幹事、県内の河川や渓流をくまなく鳥類観察し、川に詳しい渓流釣りの達人でもある上木泰男先生、サクラマスの遡上を水質と水温の視点で研究している奥村充司先生、植物の専門家の斉藤寛昭先生、堰堤などの河川の横断構造物の研究をしている田中保士事務局長、子供たちとサクラマスの遡上に取り組む井上尚治先生、日野川の生き物や構造について研究を行っている武生工業高校の学生さん方でした。

長谷川代表幹事は、北日野地区に過去にコウノトリが飛来した頃の様子を振り返り、また当時の写真や当時の田園風景に似た中国漢中市洋県の田園風景や過去に視察した豊岡市のコウノトリの様子を紹介し、越前市内でもコウノトリが飛来してほしいと抱負を述べられました。
上木泰男先生は、日野川中流域の野鳥の飛来状況について季節ごとの種類について詳しく調査結果発表した。中でも日野川が南北に流れていることと、植物の分布など飛来に適した場所はたくさんあるので、特に、渡り鳥が好むのには条件が整っていると、今後のコウノトリ飛来に期待を持つことができました。
奥村充司先生からは、近年の流域環境の変化や温暖化などで水温上昇が引き起こされ魚に適した水温でない実情を紹介しました。
また、資料提供をして頂いた斉藤寛昭先生は、コウノトリが飛来してきた日野川中流域・北日野地区水辺の植物の分布について現状を報告しました。報告の中でなどが自生する河道内の多種多様な植生があり、人家や道路の雑踏から一定の距離を保っており、コウノトリの営巣の場所に適した、貴重な景観であるので今後もこの環境を残してほしいと話されました。
田中保士事務局長は、魚の専門家、施設施工の専門家、漁協関係者などの協力を得ながら日野川流域の魚道や堰堤などのすべての施設を現地調査し、サクラマスが遡上しやすい川づくりについて検討結果を発表しました。
井上尚治先生はこれまでに小学生とともにふ化や稚魚の放流などに取り組んだ結果を報告しました。
武生工業高校の生徒さんは将来の河川整備の担い手らしく水生生物の調査や上流の砂防施設やダムについての研究など幅広い視点で調査研究を行った内容を発表しました。


開催日時:
平成18年10月7日・土曜日
会  場:
武生商工会館 3階 会員サロン
参 加 者:
一般、専門家、行政など60名
専門家の皆さん:
長谷川巌(日野川流域交流会代表幹事、
福井県両棲爬虫類研究会会長)
上木泰男(財団法人日本鳥類保護連盟専門委員)
奥村充司(福井工業高等専門学校助教授)
司会進行:野村みゆき
撮影協力:山本優、野村みゆき
※資料転用については、資料提供者又は当事務局へのご確認をお願いします。

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2006年2月23日掲載

『冬の川人スキルアップin日野川流域』が開催されました!

地域住民と県内外から川の専門家たちが集い
『冬の川人スキルアップin日野川流域』が開催されました!
開催日:平成18年2月10日(金)~12日(日)
会 場:アカタン砂防フィールドミュージアム
参加者:42名
日野川流域交流会では、昨年度の全国大会の経験を踏まえ、スキルアップ研修会を企画し、また全国でも珍しい冬のスキルアップに挑戦しました。参加された方は、遠くは九州、関東方面から隣県の岐阜からもたくさんの方々に参加して頂き、県内の参加者も合わせると、総勢42名の
方々にご参加を頂きました。今回のスキルアップの最大の課題となったのは、“いったい冬の川でどんな活動ができるのだろうか?”というものでした。そして、その課題を解決するための話題提供をしたのが、福井の豪雪地帯で川人の文化を育んできた南越前町古木の住民の方々であり、これからの川活動についての新たな提案をして頂いたのが全国から集まった参加者でした。
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スキルアップ初日、受付に集まった全国からの参加者の方々は、これまでに夏の川で出会った川人の皆さんでした。また会場では、冬の活動は経験がないので楽しみという声がたくさん聞かれました。オープニングの始まりは、日野川流域交流会の長谷川巖代表幹事からオープニングメッセージが述べられ、次に川に学ぶ体験活動協議会の斉藤隆事務局長から、「今回のスキルアップは、RACの理念に基づいた5つのテーマに沿って各プログラムが実施されます」などと開催の意義などの説明がありました。
次に今回のスキルアップの指導者である坂本均さん(GNOM自然環境教育事務所)のアイスブレイクの時間となり、屋外での体験に先立ち、プログラムの説明が行われました。
いよいよアカタン砂防フィールドミュージアムに向けてスノーシューをはいて出発し、「平成18年豪雪」の雪原に歩き出しました。1メートル以上も雪が積もった高いところからの眺めは、雪のないころの景色と違い、別世界に来たような感じでした。
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「田倉川と暮らしの会」の協力もあり、昔ながらの狩の様子060210003を実演して頂いたり、砂防堰堤の説明をして頂きました。また、坂本さんや北川健司さん(RACトレーナー)からは、動物の足跡でどんな動物があるいたのか教わったり、木のまわりに落ちている糞で何を食べたのか調べたりしました。
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また、安全対策では、田んぼのあぜ道にも見えるところが実は雪庇がせり出していて下に川が流れているところで危ないなど、雪がない時の状況を理解していないといけないことを教わりました。
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最後に、雪が積もった田んぼを見ながら雪がない季節の風景を想像してスケッチして見て、雪が解けたら再び田んぼの景色を見に来て見ましょうと坂本さんからの話もあり参加者全員がまるで夢を描くかのように楽しい時間を過ごしました。
次のプログラムでは、メイン会場近くの川で魚の網を仕掛けました。参加者の皆さんは、「田倉川と暮らしの会」の伊藤武男さんから網の説明や冬の川の漁についての説明を聞き、また参加者それぞれ地元の川の漁についても情報交換をしながら、交流を深めました。
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研修初日の最後のプログラムは、アカタン砂防フィールドミュージアムの歴史について、田倉川の暮らしの会を代表して田中事務局長からお話がありました。話の中では、アカタンの住民が記録的な土砂災害を経験し、苦境から立ち直って今に至る過程をじっくり話しました。参加者からは、全国を見るとうまく活用されていない施設が多い中で、アカタンはリトリートたくらや宿泊施設など受け入れ施設をうまく活用されていると感心される意見がありました。
以上、初日を振り返りと、参加者の皆さんにはアカタンの歴史や地域住民が団結して川に真剣に向き合い暮らしている様子を体感できたのではないかと思います。
2日目に移り始めに北川さんの冬の川歩きの危険を知る講義がありました。講義では、初日の経験も活かし、なだれや滑落などに注意することや雪上を歩く時の危険についての教わりました。次のプログラムでは「日野川流域交流会」の上木泰男先生による冬魚の生態やつりの心構えなど秘伝の技をお話頂き、実際に川でつりを体験することになりました。魚釣りは、各自が道具作りから始め、竹の葉を落とし竿をつくり、糸や針などをつけ、釣りに慣れた参加者が初心者の方と協力して行うなどの方法で進めました。
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実際に魚釣りを体験することになりましたが、天気はあいにくの雨模様でしたが、参加者は期待に胸膨らませ思い思いのフィッシングスポットに向かいました。結果はなんと、全長30cmくらいのヤマメを1匹ゲット!釣りが難しいと言われる冬の川でも、生態を知り、すみかをうまく探せれば釣り上げられることが実証できました。
釣ったヤマメは「田倉川と暮らしの会」の面谷啓一さんの指導のもと、刺身や焼き魚の下ごしらえなどを実演しました。
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次のプログラムでは、国土交通省福井河川国道事務所の金澤文彦所長から九頭竜川などで行っている人が川に親しんでもらえるような施設やイベントを行っているなどの紹介があり、河川行政が住民との連携で育まれていることがわかりました。
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2日目の最後には、「川人の青春」というタイトルで地元住民と参加者と地元行政との交流会が行われ、普段取り組んで入るそれぞれの川の活動について情報交換を行いこれからの活動の参考にしていました。
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3日目には、グループ分けをして今回の研修を振り返りながり、ピアティーチングを行いました。そして、今回の大きなテーマでもある冬の活動のモデルづくりに挑戦しました。雪とアカタンの坂になった地形を利用したカヌーそりすべりや竹スキー、雪にペイントを施したアート体験や炭焼きなど地元の住民の技やさまざまな環境を活かした活動モデルを提案して頂きました。
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寒い冬の川でのスキルアップセミナーでしたが、県内外から多くの方が訪れ、心も体も温まる3日間でした。地域文化の特色を十分に生かしつつ、田の地域の特色も混ぜ合わせたセミナーになり、今後も全国的に行われるこのセミナーに参加し、いろんなスキルアップにチャレンジしてみたいですね。
最後に、みんな笑顔でさようなら、「るんるんまた会う日まで~」

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2005年9月7日掲載

『パートナーシップを活かした川づくり』  沖田ちづるさんの論文掲載

『パートナーシップを活かした川づくり』
沖田ちづるさんの論文が掲載されました。

私たち”日野川流域交流会”の活動でも活躍されている沖田ちづるさんの論説が
(財)リバーフロント整備センターの月刊誌『多自然研究』(2005年7月号:第118号)に掲載されました。
タイトルは『パートナーシップを活かした川づくり』です。九頭竜川や日野川の自然と流域交流に魅せられて著者が何度も東京から足を運んだ成果がつづれれた貴重な論文です。なお、機関紙の概要につきましては
(財)リバーフロント整備センターのホームページをご覧下さい。
http://www.rfc.or.jp/book/book_f.html
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