活動レポート

2006年2月23日掲載

『冬の川人スキルアップin日野川流域』が開催されました!

地域住民と県内外から川の専門家たちが集い
『冬の川人スキルアップin日野川流域』が開催されました!
開催日:平成18年2月10日(金)~12日(日)
会 場:アカタン砂防フィールドミュージアム
参加者:42名
日野川流域交流会では、昨年度の全国大会の経験を踏まえ、スキルアップ研修会を企画し、また全国でも珍しい冬のスキルアップに挑戦しました。参加された方は、遠くは九州、関東方面から隣県の岐阜からもたくさんの方々に参加して頂き、県内の参加者も合わせると、総勢42名の
方々にご参加を頂きました。今回のスキルアップの最大の課題となったのは、“いったい冬の川でどんな活動ができるのだろうか?”というものでした。そして、その課題を解決するための話題提供をしたのが、福井の豪雪地帯で川人の文化を育んできた南越前町古木の住民の方々であり、これからの川活動についての新たな提案をして頂いたのが全国から集まった参加者でした。
060210001
スキルアップ初日、受付に集まった全国からの参加者の方々は、これまでに夏の川で出会った川人の皆さんでした。また会場では、冬の活動は経験がないので楽しみという声がたくさん聞かれました。オープニングの始まりは、日野川流域交流会の長谷川巖代表幹事からオープニングメッセージが述べられ、次に川に学ぶ体験活動協議会の斉藤隆事務局長から、「今回のスキルアップは、RACの理念に基づいた5つのテーマに沿って各プログラムが実施されます」などと開催の意義などの説明がありました。
次に今回のスキルアップの指導者である坂本均さん(GNOM自然環境教育事務所)のアイスブレイクの時間となり、屋外での体験に先立ち、プログラムの説明が行われました。
いよいよアカタン砂防フィールドミュージアムに向けてスノーシューをはいて出発し、「平成18年豪雪」の雪原に歩き出しました。1メートル以上も雪が積もった高いところからの眺めは、雪のないころの景色と違い、別世界に来たような感じでした。
060210002
「田倉川と暮らしの会」の協力もあり、昔ながらの狩の様子060210003を実演して頂いたり、砂防堰堤の説明をして頂きました。また、坂本さんや北川健司さん(RACトレーナー)からは、動物の足跡でどんな動物があるいたのか教わったり、木のまわりに落ちている糞で何を食べたのか調べたりしました。
060210003
また、安全対策では、田んぼのあぜ道にも見えるところが実は雪庇がせり出していて下に川が流れているところで危ないなど、雪がない時の状況を理解していないといけないことを教わりました。
060210004
最後に、雪が積もった田んぼを見ながら雪がない季節の風景を想像してスケッチして見て、雪が解けたら再び田んぼの景色を見に来て見ましょうと坂本さんからの話もあり参加者全員がまるで夢を描くかのように楽しい時間を過ごしました。
次のプログラムでは、メイン会場近くの川で魚の網を仕掛けました。参加者の皆さんは、「田倉川と暮らしの会」の伊藤武男さんから網の説明や冬の川の漁についての説明を聞き、また参加者それぞれ地元の川の漁についても情報交換をしながら、交流を深めました。
060210005
研修初日の最後のプログラムは、アカタン砂防フィールドミュージアムの歴史について、田倉川の暮らしの会を代表して田中事務局長からお話がありました。話の中では、アカタンの住民が記録的な土砂災害を経験し、苦境から立ち直って今に至る過程をじっくり話しました。参加者からは、全国を見るとうまく活用されていない施設が多い中で、アカタンはリトリートたくらや宿泊施設など受け入れ施設をうまく活用されていると感心される意見がありました。
以上、初日を振り返りと、参加者の皆さんにはアカタンの歴史や地域住民が団結して川に真剣に向き合い暮らしている様子を体感できたのではないかと思います。
2日目に移り始めに北川さんの冬の川歩きの危険を知る講義がありました。講義では、初日の経験も活かし、なだれや滑落などに注意することや雪上を歩く時の危険についての教わりました。次のプログラムでは「日野川流域交流会」の上木泰男先生による冬魚の生態やつりの心構えなど秘伝の技をお話頂き、実際に川でつりを体験することになりました。魚釣りは、各自が道具作りから始め、竹の葉を落とし竿をつくり、糸や針などをつけ、釣りに慣れた参加者が初心者の方と協力して行うなどの方法で進めました。
060211001_2
実際に魚釣りを体験することになりましたが、天気はあいにくの雨模様でしたが、参加者は期待に胸膨らませ思い思いのフィッシングスポットに向かいました。結果はなんと、全長30cmくらいのヤマメを1匹ゲット!釣りが難しいと言われる冬の川でも、生態を知り、すみかをうまく探せれば釣り上げられることが実証できました。
釣ったヤマメは「田倉川と暮らしの会」の面谷啓一さんの指導のもと、刺身や焼き魚の下ごしらえなどを実演しました。
060211003
次のプログラムでは、国土交通省福井河川国道事務所の金澤文彦所長から九頭竜川などで行っている人が川に親しんでもらえるような施設やイベントを行っているなどの紹介があり、河川行政が住民との連携で育まれていることがわかりました。
060211004
2日目の最後には、「川人の青春」というタイトルで地元住民と参加者と地元行政との交流会が行われ、普段取り組んで入るそれぞれの川の活動について情報交換を行いこれからの活動の参考にしていました。
060211005_6
060211007
3日目には、グループ分けをして今回の研修を振り返りながり、ピアティーチングを行いました。そして、今回の大きなテーマでもある冬の活動のモデルづくりに挑戦しました。雪とアカタンの坂になった地形を利用したカヌーそりすべりや竹スキー、雪にペイントを施したアート体験や炭焼きなど地元の住民の技やさまざまな環境を活かした活動モデルを提案して頂きました。
060212001
寒い冬の川でのスキルアップセミナーでしたが、県内外から多くの方が訪れ、心も体も温まる3日間でした。地域文化の特色を十分に生かしつつ、田の地域の特色も混ぜ合わせたセミナーになり、今後も全国的に行われるこのセミナーに参加し、いろんなスキルアップにチャレンジしてみたいですね。
最後に、みんな笑顔でさようなら、「るんるんまた会う日まで~」

Facebook にシェア
[`evernote` not found]
[`yahoo` not found]

カテゴリー: 活動レポート パーマリンク

トラックバック

この記事のトラックバックURL

Trackback are closed.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Blue Captcha Image
Refresh

*