活動レポート

2007年5月1日掲載

川と人とのいい関係~サクラマスの駅伝シンポジウム~

コウノトリ実話から学ぶサクラマスの遡上
フォーラムを開催

日野川流域の川の駅がそろって、活動発表を行う年に一度のフォーラムは、今年はサクラマスの遡上とコウノトリの歴史をつなげながら交流を行いました。フォーラムの発表者は、里地里山保全再生で活躍中の長谷川巌代表幹事、県内の河川や渓流をくまなく鳥類観察し、川に詳しい渓流釣りの達人でもある上木泰男先生、サクラマスの遡上を水質と水温の視点で研究している奥村充司先生、植物の専門家の斉藤寛昭先生、堰堤などの河川の横断構造物の研究をしている田中保士事務局長、子供たちとサクラマスの遡上に取り組む井上尚治先生、日野川の生き物や構造について研究を行っている武生工業高校の学生さん方でした。

長谷川代表幹事は、北日野地区に過去にコウノトリが飛来した頃の様子を振り返り、また当時の写真や当時の田園風景に似た中国漢中市洋県の田園風景や過去に視察した豊岡市のコウノトリの様子を紹介し、越前市内でもコウノトリが飛来してほしいと抱負を述べられました。
上木泰男先生は、日野川中流域の野鳥の飛来状況について季節ごとの種類について詳しく調査結果発表した。中でも日野川が南北に流れていることと、植物の分布など飛来に適した場所はたくさんあるので、特に、渡り鳥が好むのには条件が整っていると、今後のコウノトリ飛来に期待を持つことができました。
奥村充司先生からは、近年の流域環境の変化や温暖化などで水温上昇が引き起こされ魚に適した水温でない実情を紹介しました。
また、資料提供をして頂いた斉藤寛昭先生は、コウノトリが飛来してきた日野川中流域・北日野地区水辺の植物の分布について現状を報告しました。報告の中でなどが自生する河道内の多種多様な植生があり、人家や道路の雑踏から一定の距離を保っており、コウノトリの営巣の場所に適した、貴重な景観であるので今後もこの環境を残してほしいと話されました。
田中保士事務局長は、魚の専門家、施設施工の専門家、漁協関係者などの協力を得ながら日野川流域の魚道や堰堤などのすべての施設を現地調査し、サクラマスが遡上しやすい川づくりについて検討結果を発表しました。
井上尚治先生はこれまでに小学生とともにふ化や稚魚の放流などに取り組んだ結果を報告しました。
武生工業高校の生徒さんは将来の河川整備の担い手らしく水生生物の調査や上流の砂防施設やダムについての研究など幅広い視点で調査研究を行った内容を発表しました。


開催日時:
平成18年10月7日・土曜日
会  場:
武生商工会館 3階 会員サロン
参 加 者:
一般、専門家、行政など60名
専門家の皆さん:
長谷川巌(日野川流域交流会代表幹事、
福井県両棲爬虫類研究会会長)
上木泰男(財団法人日本鳥類保護連盟専門委員)
奥村充司(福井工業高等専門学校助教授)
司会進行:野村みゆき
撮影協力:山本優、野村みゆき
※資料転用については、資料提供者又は当事務局へのご確認をお願いします。

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