活動レポート

2003年2月15日掲載

フォーラム2003~住民参加といい川づくり~

フォーラム2003~住民参加といい川づくり~
主催 日野川流域交流会
共催 NPO法人ドラゴンリバー交流会・武生商工会議所建設業部会
後援 福井県土木部河川課・国土交通省近畿地方整備局福井工事事務所
2003年、3回目となるフォーラムは、2月15日(土)に今回のテーマは、「住民参加といい川づくり」。私達はこれからの川づくりにどう参画すべきなのでしょう?参加者全員で話し合うフォーラムとなりました。
2003Aフォーラムでは、まず、私達日野川流域交流会のこれまで2年間の活動報告を発表しました。つづいて、「川の駅」活動報告として、農山村環境研究会より松ヶ鼻土地改良区の林貢司さんが「松ヶ鼻頭首工での住民活動」と題してお話頂きました。
農業の合理化のもと用水のパイプライン化を進めており、反面、既存の用水路に水を流さなくなれば魚、虫、鳥はいなくなるとの懸念がある。そこでまず、現在どのような生物がどこに生息しているのかを、水路での生物調査をおこなった。こういう調査をもとに今後の地域整備に活かしていきたい。

2003B農山村環境研究会は今後も、農山村環境に視点をおき、日常生活の中から関心がもてるよう、自然との共生のための啓蒙活動を進めていきたい。地域住民全てのほんの少しの意識の変化に繋がればと考えている。「昔はよかった・・・。」とか現在を否定するのではなく、自然とふれあえる、そんな時間や空間を共有できる。そんな活動をしていきたい。

2003Cつづいてみんなで話し合うパネルディスカッションが行われました。
パネラーは、
上流域住民を代表して、権八 實 氏(田倉川と暮らしの会・会員)
専門家を代表して、松田 隆喜 氏(県立丸岡高等学校・教員)
企業を代表して、谷口 裕朗 氏(丸高コンクリート工業㈱・役員)
行政を代表して、塚本 勝典 氏(福井県土木部河川課・課長)
また、アドバイザーとして、
三谷 政敏 氏(NPO法人ドラゴンリバー交流会・理事長)
倉内 公嘉 氏(国土交通省近畿地方整備局福井河川国道事務所・所長)
そして司会は、田中 保士 (日野川流域交流会推進委員会・委員長)
2003Dまず、今回のテーマ「住民参加といい川づくり」にちなんで、“いい川”の定義づけについて、権八氏からは、山間部の保水能力が低下していることに触れ、「上流域では過疎化の進行が山林の荒廃に拍車をかけている、いい川づくりには、農山村の復権が大切である。」と訴え、魚類の専門家 松田氏は「普段は物言わぬ魚の立場から言わせてもらうと、生態系の中でサクラマスはより強い方、より弱い魚が戻ってこなければ“いい川”とはいえない。コンクリートで固められた川では、弱い魚は生きていけない。」とこれまでの川づくりの弊害を訴えました。また、「“いい川”とは時代と共に変化していくもの。地域の住民、風土の価値観で判断すべき。」という意見も出されました。
会場からも、「有機農業などで田んぼには少しずつ生き物が戻るようになってきた。しかし、コンクリート3面張りの用水路では、連続性がない。」などという意見も出され、まずは自分達の身近にある里山や小川を見直して、大切にしていくことを確認しました。
2003E
また当日は、各川の駅の方々が
普段の活動内容を発表する
ポスターセッションが行われました。
2003I

王子保小学校の5年生が
人工受精の段階から飼育に取り組んでいる
サクラマス(ヤマメ)の稚魚も参加!
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