独創的技術



Home> 独創的技術> 施工実績> 史跡村上城天守遺構保存処理工事

史跡村上城天守遺構保存処理工事
新潟県  2010年

 村上城は標高135mの臥牛山に築かれた城で、16世紀前期ごろには存在していたと考えられています。平成5年に国史跡に指定されました。
 今回の保存処理工事では、山頂の天守遺構の礎石の劣化損傷部に対し、保存科学的修復処理を施し、石質の強度および形状の回復を図ることを目的としました。
割断部の接合や亀裂の補修を行い、クリーニング後TOTを塗布しました。
その後、汚れや苔等の付着を防止するため撥水処理をおこないました。
 この遺構は見学者の出入りが多く、直接礎石に触れることができるため、人為的外力が加わる可能性が高くなります。今後の経過観察として、万が一破損を確認した場合には、破損部の拡大を防止するために、速やかな対応が必要となります。

写真1: 遺構全景 写真2: TOT塗布状況

写真3:処理前(割断や亀裂が生じていた)
写真4:処理後